英国王のスピーチ

コリンファースうまい。

原題は KING'S SPEECH。
久しぶりの映画です。
先日はウイリアム王子とキャサリンの結婚式が行われたばかりで
何かと話題の多い英国ロイヤルですが
イリアム王子の曾お爺ちゃんに当たるヨーク公(のちのジョージ6世)の物語です。
英国人には結構有名な話らしいんですが
このヨーク公という人、ひどい吃音いわゆる「どもり」に悩まされていたそうです。
吃音の人は、一般人でさえ人前で話すときに大変なのに
国王という国民に向けてスピーチしなければいけない立場で・・・というのは
非常に苦労したんじゃないでしょうか。
序盤ではその苦労と葛藤が描かれています。
エリザベス妃(ヨーク公の妻)も夫の吃音に長く悩んでいて
なんとか治したいと思っていたようです。
映画はそんな折、医師免許のないスピーチ矯正師のローグに出会い
時に対立しつつもヨーク公とローグは友情を深めていく・・・というストーリーです。
それにしても、このヨーク公という人は幼いころから大変過酷な境遇にあったようで
それが故に吃音症になってしまったようです。
対照的に奔放な性格のお兄ちゃんのエドワード8世は人妻と恋に堕ちたあげくに
わずか1年未満で王位を退いてしまいました。勝手だなぁ、お兄ちゃん。
元来、引っ込み思案な性格のヨーク公が嫌々ながら国王となったわけですが
実際、兄の退位の前日には子供のように泣きじゃくったそうです。可哀そうに。
映画のクライマックスでは第二次世界大戦開戦の国民に向けたスピーチを行います。
映画ではそこまでなんですが、ジョージ6世という人は偉い人で
泣くほど嫌だった国王という立場に無理やり就かされたのに
第二次世界大戦中には最前線に視察に出向き、
王妃と共に幾度となくラジオ番組に出演し、前線の兵士や地下抵抗勢力に激励のメッセージを送り続けるなど
国民に大いに勇気を与えたそうです。
映画で国王として成長していくところまで観たかったなぁ。
しかし、身体が弱かったにも関わらず責任感が強く誠実であるがゆえに
無理が祟り、健康を崩して56歳で亡くなってしまったそうです。ことごとく可哀そうに。
なんだか運命に翻弄され続けた人だったんですね。
しかし、この曾お爺ちゃんがいるからこそ、今の平和な英国があり
先日のロイヤルウエディングが出来たと言っても過言ではないわけです。
ロイヤルファミリーの一員としては感無量であります。(え?)