死刑制度

Execution

だいたい自分は「多数派」の意見に同意することが多いんですが
これだけは「少数派」のようです。
別に押し付けるつもりはないですが
死刑が良くないなと思う理由はいろいろありまして
まず、犯罪抑制力っていうのは死刑にはほとんど無いと言われてるんですね。
これは統計上、死刑廃止制度をとっている国や地域と死刑制度のある国や地域では
凶悪犯罪の発生率にほとんど影響を与えていないことがわかっているんです。
ということは
なぜ人々は死刑を求めるかというと
「凶悪犯罪は死をもって償え」
と思ってる人が多いということです。
すなわち凶悪犯罪者は死ななければ関係者も
社会も安心ができない。心の平穏が得られないということなんだと思います。
自分の家族が凄惨な殺人事件に巻き込まれたら
「仇を討ちたい」と思う気持ちは自然なことだと思いますし
自分もそう思うような気がします。
しかし、実際に刃物を持って、もしくは息の根が止まるまで首を絞めて
犯人を殺そうという人は多くないんじゃないでしょうか。
それを国家が代わって合法に行うのが死刑なんですね。
どんなに死刑囚が心から悔いていようが
逆に全く悔いていまいが
死刑が確定したら執行されます。
果たして人間の命を国家が奪って良いのだろうか?
という究極の問いに自分の中ではまだ結論を出すことができません。

死刑制度容認85・6% 「廃止」大幅に上回る 内閣府調査
死刑について、「場合によってはやむを得ない」と容認する声が85%を超え、否定的な意見を大幅に上回っていることが6日、内閣府の発表した「基本的法制度に関する世論調査」で分かった。また、政府の法制審議会で「廃止」が検討されている殺人などの公訴時効についても初めて調査され、54・9%が「短い」と回答。結果について、法務省は「死刑は肯定的に受け止められ、時効制度見直しも求められている」と説明している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100206-00000537-san-soci

簡単に「死刑賛成」と結論を出す前に
この本を読んでみて欲しい。
ここには人々があえて見ようとしないリアルな死刑執行が描かれています。

元刑務官が明かす死刑のすべて

元刑務官が明かす死刑のすべて

ちなみに「殺人事件には時効は必要ない」の意見には同意します。